2018年6月18日月曜日

高台の削り

帯カンナや輪カンナで、上面の削り出し中心点からセンタ-ラインに沿って
横の方向に(時計の針で言うところの9時方向)削ります。
カンナがセンタ-ラインから前に出無いようにしながら、
削り面のカンナの角度に注意してください。
側面を削る時は、時計の針で7時から9時あたりが有効です。
(反時計回りの方は逆になります。)

下の図は湯呑やお茶碗などを削る時の削る順番です。
削り過ぎて穴が開かないよう内底のチェックはお忘れなく。

2018年6月11日月曜日

削りの道具

左側2本は硬質カンナです。磁器土作品の削りに便利ですが、
刃を研ぐのは専門業者に依頼する場合がほとんどです。


右側5本は仕上げカンナまたは帯カンナです。
加工されていない帯金(輸入品梱包材の帯金を裁断して販売されている場合もあります)を、自分の作品に合わせて折り曲げて好みの刃先にしたり、グラインダ-や平ヤスリで研げば長く使えてシャ-プな削り跡刃となります


此方は輪カンナまたは掻き出し棒です。ふっくらと柔らかい削り跡を出せます。便利に使えますが細い鋼鉄ゆえに消耗がはやいです。 

2018年5月27日日曜日

牛ベラ


牛ベラは九州・中国地方などでろくろ制作するするときに使用される道具です。有田ではぬべべらと言われ、大きいお皿は短いへらで、湯呑などはちょっと四角いものを使うそうです。

2018年5月20日日曜日

「わん」という漢字には四つの字が


磁器や陶器の器を意味する「わん」という漢字について。

盌 碗 埦 椀 それぞれ部首が違い、
①盌 「夗」+「皿」
②碗 「石」+「宛」
③埦 「土」+「宛」
④椀 「木」+「宛」

 ①だけに「蓋(宀)が無い」,つまり「盌」は蓋の無い器を指すことばで、
 ②は「石」すなわち「瓷器」の蓋つきの器,
 ③は「土」すなわち「素焼き」で蓋つきの器,
 ④は「木」すなわち「木製」の蓋つきの漆器。

 抹茶盌は蓋が無いので「茶盌」と書くのが正式で、木箱に「茶盌」と箱書きされることが多いのはこのためです。現在は常用漢字に盌の字がないことから出版物などで「茶碗」と書かれてしまうため一般的に茶碗で通用。


という漢字もあり
⑤ 「石」+「完」
⑥垸「土」+「完」

二つは「瓷器」と「陶器」の違いによって使い分けられ、 「楽」などの「国焼」が「茶盌」と書かれたのに対し、唐物などは「茶[石完]」または「茶垸」と書かれていました。
茶[石完]は主に青瓷、茶垸は主に天目に用いられた言葉です。

 

2018年5月14日月曜日

美術館めぐり



心配していた天気のなか多治見駅に集合。『モザイクタイルミュ-ジアム』初めに4階に上り一階ずつ説明を聞きながら一階に。昼食の為のお店に移動。雨が強く降っており永保寺訪問はキャンセル。とうしん美濃陶芸美術館』では人間国宝・荒川豊蔵・鈴木蔵・加藤孝造など所蔵する茶碗から28点の茶碗展喫茶文化美濃・カップ&ソ-サ-の歴史などの展示作品の丁寧な解説をしていただき、有意義な一日となりました。


2018年5月6日日曜日

名古屋能楽堂



5月5日こどもの日に、名古屋能楽堂にて、教室会員『 I さん』の所属する会の発表会があり、『素揺・すうたい』の部で出演しました。

プログラムから『素揺・正尊』(すうたい・しょうぞん
平家没落後、一天を鎮め四海を澄ます勧賞が、義経に対して頼朝から行われるべきであるにも拘らず、兄弟の仲が不和となり、頼朝の命によって、土佐正尊が義経を討ちに上京します。結局は義経の勝利になるのですが、そのいきさつがこの謡によってよくわかります。なおシテの読み上げる『起請文』(きしょうもん)は重内中伝(おもならいちゅうでん)という奥の方に位置する謡です。
このをシテ方の読み上げを『 I さん』が謡いました。
素揺は能の詞章を謡う方式。




2018年4月23日月曜日

御深井釉(おふけゆう)

御深井焼(おふけやき)とは、灰釉に長石を加えて透明度を高めた釉薬で、
摺絵(すりえ)『模様を切り抜いた型紙を素地にあて呉須絵具などを付けた刷毛やたんぽん等で上から摺りつけて絵付けする技法』,  型打ち『素地を型にはめて成形する技法』,
  貼付文などの技法を用いた陶器類の呼称。
伝統的に「御深井」と呼称されるもののなかには灰釉と区別がつかないものも。

本来は、万治3年(1660年)に名古屋城内の御深井丸でそのような釉を施した陶器が焼かれ、それを「御深井焼」と呼んだのが由来。
(江戸時代は1603年~1868年・名古屋城は1612年完成)

天守閣の改築に伴い、注目が集まっている隅櫓の一つで西北隅櫓(せいほくすみやぐら)。戌亥櫓(いぬいやぐら)とも清州櫓ともいわれる重要文化財です。